PCM384kHz/24bitで配信!「MIXER’S LAB SOUND SERIES」 スーパー・ハイレゾで聴く迫力のビッグバンド・ジャズ

日本を代表する音作りのプロ集団、株式会社ミキサーズ ラボ会長の内沼映二氏が録音を手がけたビッグバンドシリーズが、PCM384kHz/24bitスペックで配信!

新規配信となる『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.3』は、8月22日にWARNER MUSIC JAPANよりリリースされたCD/SACDハイブリッド盤『BIG BAND SPECIAL~華麗なるビッグバンドサウンド~』(アーティスト:角田健一ビッグバンド)のスタジオマスター音源(384kHz/32bit)をもとにしたハイレゾ音源です。

mora限定の特典音源として、「2チャンネルダイレクト録音」で録音されたスペシャルバージョンの「モーニン」も付属します!

※機器によってはダウンコンバートして再生される場合があります。お手持ちのハイレゾ対応機器のスペックをあらかじめご確認ください。

 

MIXER'S LAB SOUND SERIES VOL.3/角田健一ビッグバンド

『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.3』
アーティスト:角田健一ビッグバンド

FLAC|384kHz/24bit

FLAC|192kHz/24bit

【mora限定】特典音源「モーニン/2ch Direct ver.」付き!

 

また4月より配信している『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.1』『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.2』は、2016年および2017年に「究極のアナログ・ディスクを創ろう!」というコンセプトのもと、フィジカルメディアで発売された同名アルバムのスタジオマスター音源を元にしています。

こちらにもそれぞれ、mora限定の特典音源が付属します! 詳細は各商品ページのコメントをご確認ください。

 

  • 『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.1』
    アーティスト:角田健一ビッグバンド

    FLAC|384kHz/24bit

    FLAC|192kHz/24bit

    【mora限定】特典音源「 マック・ザ・ナイフ」付き!

     

  • 『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.2』
    アーティスト:角田健一ビッグバンド

    FLAC|384kHz/24bit

    FLAC|192kHz/24bit

    【mora限定】特典音源「サマータイム」付き!

     

『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.3』について
(アナログレコード盤のコメントより)

いつもご愛聴頂きまして誠にありがとうございます。
アナログ・ディスクによるビッグバンド・シリーズも、Vol.3が発売される運びになりました。今回も株式会社ステレオサウンドには、多大なるご協力を頂き、発売が実現した事に皆々様に感謝しています。

Vol.1, 2では、ビッグ・バンド・ジャズのスタンダード曲を収録してきましたが、今回は趣を変えて60年代、70年代の映画、TVのサウンドトラックと、純粋なBIG BAND JAZZを半々に選曲してみました。

このシリーズの基本テーマである、長い歴史のあるビッグ・バンド・ジャズの往年の名曲を、現在最高と言われている機材を駆使したサウンド創りで、現代に蘇えらせるのが目的です。特に60年代、70年代の映画、TVのサウンドトラックは、私事で恐縮ですが、私の青春時代の思い出深い曲ばかりで、いかに現代に蘇えらせる事ができるかを重点に置きました。

1967年から放送された、テープ・レコーダによる「おはようフェルプス君」の指令(大平透)で始まる『スパイ大作戦のテーマ』のオリジナルは、タイトルバックの50秒しかなく、オリジナルの良さを踏襲しながら聴きごたえある編曲を角田健一氏にお願いしてフルサイズ化しました。

『What’s Going On』は、1971年にリリースされたクインシー・ジョーンズ『Smackwater Jack』のアルバムの中の1曲ですが、このアルバムも私がまだ駆け出しのエンジニアだった頃、アナログ・レコードが擦り減ってしまうほど聴きまくった思い出があります。グラディー・テイトのドラムス・サウンドは絶品で、私のジャズ録音でのお手本になったアルバムです。「往年の名録音(フィル・ラモーン)が蘇ったか?」聴いて頂ければと思います。アルト・フルート(中川昌三)、エレキ・ギター(井上智)、ソロ・ヴァイオリン(斎藤ネコ)のアドリブ・ソロも一聴の価値があります。

他の曲もそれぞれ思い入れと拘りがありますが別の機会にお話ししたいと思います。
また、Vol.1, 2の解説書において、疑問、質問があった、マルチ・トラック・レコーダ(ProTools Var.2018.4)のスペックが96kHz32bitに対して、2chファイナル・マスター・レコーダのスペックが何故384kHz32bitなのか? また、ダイレクト2ch録音でなくマルチ録音なのですか? と言う疑問は、私のエンジニアとしての拘りを解説書に詳細に説明しておりますのでご参照いただければと思います。

今回のMIXER’S LAB SOUND SERIES Vol.3も、内周を避けるために各面の収録曲を少なくしました。贅沢でコストも掛かりますが、一枚で収録できるものを二枚組にして、問題ある内周を避けることでオーディオファンに納得いただける音質を提供することに心掛けています。なお且つこのレコード盤は、メタルマスターからのダイレクト・プレスです。サウンドの生々しさを極限まで再現しお楽しみいただけることを願っております。

プロデューサー/レコーディング&ミキシングエンジニア 内沼映二

 

「ハイレゾについて」

いつも『MIXER’SLAB SOUND SERIES』をご愛聴頂きまして誠にありがとうございます。
レコーディング・エンジニアの立場で、ハイレゾの必要性、ハイレゾの楽しさなどと共に、このシリーズを介しての音の拘りをお話しいたします。

日本では、音楽パッケージは相変わらずにCDが主流メディアとして流通されています。勿論、ハイレゾ音源は 音楽データファイルまたはストリーミング形式で音楽配信サイト等より入手できますが、まだまだCDがもてはやされているのが現状です。CDが誕生して30数年も経っているのに、新たなメディアが出現しないのが不思議な現象です。
決してCDを否定する訳ではありませんが、CDの利便性、汎用性は手放せないのかも知れません。
しかし、デジタル技術の進歩は目を見張るものがあり、特に音質に関してはハイレゾ音源とは比べものになりません。
CD(44.1kHz,16bit)と384kHz,32bitとでは、器が全く違います。CDには収録しきれなかった楽器から発せられる微細な音や、高音域までもが記録されており、実際の演奏の音のバランスと細かな表現を楽しむことができます。 CDの場合、録音スタジオで完成されたスタジオ・マスターを、イヤーフォン、ヘッドフォンまた小型システムでも良好な状態で聴けるように、イコライザーやレベルを上げる為のコンプレッション(圧縮)を駆使してマスタリングをしています。
同一音源のCDとハイレゾとを聴き比べると、明らかにCDはうるさい、汚い、疲れると云った意見が大半を占めます。
その訳は、下図を見て下さい。これは20kHzの正弦波をProToolsで録音した波形です。上から48kHz、96kHz、194kHzですが、48kHzは正弦波の波形が崩れています。この事は歪として現れ、うるさい、汚い、疲れるの元凶になるのです。

一方、広帯域な周波数特性はハイレゾの魅力でもあるのですが、決してF特だけがハイレゾではなく、例えば、20kHz迄のF特をもつスピーカでもハイレゾの違いは判ります。それは、ハイ・サンプリング、ハイ・ビットで録られたスタジオ・マスターの基本波形が忠実に再生出来れば、狭帯域のスピーカでもハイレゾの良さは実感できます。実は、弊社のプロ用スピーカ(GENELEC‐1035A)もF特は20kHzまでしか再生出来ませんが、先日、試聴会があり、CDフォーマットと384kHz,32bit の聴き比べを行いましたが、10人中10人が聴き分け出来ました。やはり、潰された波形と正常な波形では表現が異なります。また、大音量で聴いても耳が疲れないのもハイレゾの魅力でもあります。

しかしながら、ハイレゾの魅力は正常な波形にプラス20kHzオーバーのF特があれば、より一層ハイレゾの奥深さが倍加するのも事実です。下図は、弊社の『MIXER’SLAB SOUND SERIES Vol.3』に収録されている『What’s Going On』のスペクトラム図ですが、384kHz,32bitとなると、微量ながら100kHz以上まで伸びているのが解ります。

弊社の『MIXER’SLAB SOUND SERIES』は、384kHz,32bitの良さを最大限に引き出すことに拘りを持ちました。
多くの音楽データファイルまたはストリーミング形式は、レベルを上げたり、イコライザー操作で誇張されていますが、弊社はオリジナルのスタジオ・マスター音源そのままの音を届ける為に、一切加工はしていません。それ故レベルは低くなってます。(しかし、これが本来の正常レベルなのですが)
マスター・レコーダは以前、アナログ・ハーフ・インチを多用していましたが、Pyramixを導入したことにより384kH,32bitを検証した結果、これ迄のデジタル・サウンドとは全く別物であり、ミックスされたコンソール・アウトの音を全く色付けしないで、そのままに記録できる大きな器を持った384kHz,32bitは『STUDIO MASTER SOUND』として大変魅力です。この様な思いで創った『MIXER’SLAB SOUND SERIES』を末永くご愛聴いただければ幸いです。

内沼映二

 

『MIXER’S LAB SOUND SERIES VOL.3』レコーディング風景